有給休暇の付与日数 計算
入社日と週の所定労働日数を入れるだけで、労働基準法39条どおりの付与日と付与日数を一覧で出します。判定日時点の直近の付与・次回の付与、時効2年で保有できる最大日数、年5日の取得義務の期限まで表示。パート・アルバイトの比例付与にも対応しています。
付与日と付与日数の一覧
各付与日の前の1年間(初回は入社からの6ヶ月間)に、全労働日の8割以上出勤していることが条件です。8割に満たない年は、その年の付与が0日になります。付与日は入社日の応当日で、応当日がない月は月末に丸めています(民法143条)。
有給休暇が発生する条件(労働基準法39条)
以後は1年ごとに、8割以上出勤していれば所定の日数が加算されて付与されます。付与日は入社日から6ヶ月後、その後は毎年その応当日です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 継続勤務 | 入社日からの在籍期間。試用期間・育休期間・休職期間も原則として含む |
| 出勤率の条件 | 全労働日の8割以上出勤。業務上の負傷・疾病の療養期間、育児休業・介護休業、産前産後休業、有給休暇を取得した日は「出勤したもの」として扱う |
| 時効 | 2年。付与された年に使い切れなければ翌年に繰り越し、その翌年に消滅する |
| 年5日の取得義務 | 10日以上付与される人は、付与日から1年以内に5日を取得させることが会社の義務(2019年4月から) |
| 最大保有日数 | 時効2年なので、未消化のまま持てるのは直近2回分の付与の合計まで |
法定を上回る扱い(入社日に10日付与する、6ヶ月を待たずに付与するなど)は有効です。逆に法定を下回る規定は無効で、法律の日数が適用されます。
パート・アルバイトの比例付与
週の所定労働時間が30時間未満で、かつ週の所定労働日数が4日以下(週以外で決めている場合は年間の所定労働日数が216日以下)の人は、日数が勤務日数に比例して減ります。この2つを両方満たすときだけ比例付与で、どちらか一方でも外れれば通常の日数です。
- 週3日でも1日10時間なら通常: 週30時間以上あるため比例付与になりません。6ヶ月で10日です
- 週5日で1日4時間なら通常: 週20時間でも日数が5日あるため比例付与になりません。6ヶ月で10日です
- 1日の長さは日数に影響しない: 有給休暇は「日」単位で付与されます。1日あたりに支払われる賃金は所定労働時間に応じた額になります
- シフト制で日数が決まっていない場合: 年間の所定労働日数(実績)で判定します。年間169〜216日なら週4日の行です
早見表(付与日数の全パターン)
| 週の所定労働日数 | 6ヶ月 | 1年6ヶ月 | 2年6ヶ月 | 3年6ヶ月 | 4年6ヶ月 | 5年6ヶ月 | 6年6ヶ月以降 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 週5日以上 または週30時間以上 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
| 週4日 年間169〜216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
| 週3日 年間121〜168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
| 週2日 年間73〜120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
| 週1日 年間48〜72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
6年6ヶ月以降は日数が増えず、毎年同じ日数が付与されます。10日以上になる欄が年5日の取得義務の対象で、週4日勤務なら3年6ヶ月から対象、週3日以下は勤続何年でも対象外です。
繰り越しと時効、保有できる上限
有給休暇の請求権の時効は2年です。付与された年に使い切れなかった分は翌年に繰り越され、さらにその翌年に消滅します。したがって、まったく使っていない人が持てるのは直近2回分の付与の合計が上限です。
| 時点 | その年の付与 | 前年からの繰越 | 保有できる最大 |
|---|---|---|---|
| 6ヶ月 | 10日 | 0日 | 10日 |
| 1年6ヶ月 | 11日 | 10日 | 21日 |
| 2年6ヶ月 | 12日 | 11日 | 23日 |
| 6年6ヶ月以降 | 20日 | 20日 | 40日 |
使う順番(繰越分が先か、当年分が先か)は法律で決まっておらず、就業規則の定めによります。定めがなければ労働者に有利な繰越分から消化するのが一般的な取り扱いです。消滅する分が出そうなときは、早めに時季を指定して取得してください。
年5日の取得義務
有給休暇が年10日以上付与される人には、会社に「付与日から1年以内に5日取得させる」義務があります(2019年4月から。違反は労働者1人あたり30万円以下の罰金)。本人が請求した日数と計画的付与で5日に届かない場合、会社が本人の意見を聴いて時季を指定します。
この5日には繰越分を使った取得も含まれます。半日単位の取得は0.5日として数えますが、時間単位の取得は5日のカウントに入りません。なお本ツールは、直近の付与日数が10日以上のときに義務の対象と判定し、付与日から1年以内の最終日(次の付与日の前日)を期限として表示します。
よくある質問
パート・アルバイトの比例付与になるのはどんな人?
週の所定労働時間が30時間未満で、かつ週の所定労働日数が4日以下(週以外の期間で決めている場合は年間の所定労働日数が216日以下)の人です。この2つを両方満たすときだけ比例付与になります。週3日勤務でも1日10時間で週30時間以上なら通常どおり6ヶ月で10日です。逆に週5日勤務なら労働時間が短くても通常の日数が付与されます。
8割以上出勤の条件を満たさないとどうなる?
その年は付与が0日になります。ただし翌年に8割以上出勤すれば、勤続年数に応じた日数が通常どおり付与されます(1年目に戻るわけではありません)。また、業務上の負傷・疾病による療養期間、育児休業・介護休業、産前産後休業、有給休暇を取得した日は「出勤した日」として扱うため、これらで8割を割ることはありません。会社都合の休業日は全労働日から除外されます。
使わなかった有給休暇は翌年に繰り越せる?
繰り越せます。有給休暇の請求権の時効は2年なので、付与された年に使い切れなかった分は翌年に繰り越され、その翌年に消滅します。つまり未消化のまま保有できるのは直近2回分の付与の合計が上限です。1年6ヶ月時点で11日付与された人なら、前回の10日と合わせて最大21日になります。
年5日の有給取得義務とは?
2019年4月から、有給休暇が年10日以上付与される労働者には、付与日から1年以内に5日を取得させることが会社の義務になりました。本人の請求や計画的付与で5日に届かない場合は、会社が時季を指定して取得させます。比例付与で10日未満の人は対象外ですが、比例付与でも週4日勤務で3年6ヶ月以上になると10日に達するため、そこから対象になります。
入社日が月末のとき、付与日はいつになる?
6ヶ月後の応当日ですが、その月に同じ日が存在しない場合は月末になります(民法143条)。例えば8月31日入社なら6ヶ月後は2月31日ではなく2月28日(閏年は2月29日)が最初の付与日です。翌年以降の付与日も入社日から数えた応当日で計算するため、2月28日付与の翌年は8月31日入社を基準に戻して8月31日の1年6ヶ月後として計算します。
パートで週の勤務日数が途中で変わったときは?
付与日時点の所定労働日数で、その年の付与日数を判定します。週3日で働いていた人が週5日に変わった場合、変更後に迎えた付与日からは通常の日数になります。すでに付与された日数が後から増減することはありません。勤続年数は通算するので、入社3年目に週5日へ変わったなら「3年6ヶ月・通常」の14日が付与されます。逆に日数を減らしたときも、減った後の付与日から比例付与の日数になります。
退職するときに有給は買い取ってもらえる?
有給休暇の買い取りは原則として認められていません(休ませるための制度なので、金銭で代えると趣旨に反するため)。例外として、時効で消滅した分、退職時に残った分、法定を上回る日数分については、会社が任意で買い取ることは可能とされています。ただし会社に義務はないため、退職前に消化しておくのが確実です。退職日までの日程に有給を充てる形で請求できます。
本ツールは労働基準法39条・同施行規則24条の3に基づく概算です。法定を上回る就業規則の定め、入社日を揃える斉一的取扱い(基準日を4月1日などに統一する運用)、出勤率が8割に満たない年、計画的付与や時間単位取得は反映していません。実際の付与日数は年次有給休暇管理簿と就業規則でご確認ください。