電圧降下 計算ツール(簡略式・内線規程の許容値判定)
電線の長さ・電流・断面積(sq)から電圧降下(V)と降下率(%)を簡略式で計算し、内線規程の許容値(こう長別2〜7%)に収まるかを判定します。許容降下から必要な断面積を逆算するモードと、断面積ごとの早見表つき。
V
m
A
長さと電流を入力すると結果が表示されます
電圧降下の次に見るのは許容電流
電圧降下が許容値内でも、電線の許容電流(周囲温度・配線方法で補正)を超えていれば選定できません。両方を満たすサイズが答えです。現場で毎回引くなら、内線規程・電技解釈を手元に。
電圧降下の計算式(簡略式)
e(V) = K × L(m) × I(A) ÷ (1000 × A(mm²))
標準軟銅(導電率97%)、力率1、リアクタンス無視。屋内の低圧配線ではこの簡略式が一般に使われます
標準軟銅(導電率97%)、力率1、リアクタンス無視。屋内の低圧配線ではこの簡略式が一般に使われます
| 電気方式 | K | 電圧降下の意味 | 断面積の逆算 |
|---|---|---|---|
| 直流2線式・単相2線式 | 35.6 | 線間 | A = 35.6 × L × I ÷ (1000 × e) |
| 三相3線式 | 30.8 | 線間 | A = 30.8 × L × I ÷ (1000 × e) |
| 直流3線式・単相3線式・三相4線式 | 17.8 | 外側線または各相と中性線の間 | A = 17.8 × L × I ÷ (1000 × e) |
係数の由来: 標準軟銅の固有抵抗 1/58 Ω·mm²/m を導電率97%で割った 17.8 Ω·mm²/km が「1線分」。往復2線で35.6、三相は√3倍で30.8になります。力率が低い・リアクタンスが無視できない長距離・大サイズのケーブルでは、基本式 Vd = K·I·L(R cosθ + X sinθ) で計算してください。
内線規程の許容電圧降下(1310-1表)
| こう長(引込線取付点または変圧器から最遠端の負荷まで) | 電圧降下の上限(幹線+分岐回路の合計) | |
|---|---|---|
| 電気事業者から低圧受電 | 構内に設けた変圧器から供給 | |
| 60m以下 | 2% | 3% |
| 120m以下 | 4% | 5% |
| 200m以下 | 5% | 6% |
| 200m超 | 6% | 7% |
60m以下の場合、内訳として幹線2%以下・分岐回路2%以下(低圧受電)が目安とされています。100Vの分岐回路で2%は2Vなので、長い回路では意外に厳しい数字です。
早見表: 断面積ごとの電圧降下(三相3線式200V・電流30A)
よくある質問
電圧降下が大きいと何が起きる?
負荷端の電圧が下がり、モーターの始動不良・トルク低下・発熱、照明の暗化、電子機器の誤動作が起きます。電圧が5%下がるとモーターの出力トルクは約10%落ちます(電圧の2乗に比例)。
こう長は「片道」?「往復」?
片道の長さ(電源から負荷までの距離)です。往復分は係数K(35.6=17.8×2)に含まれています。
アルミ電線の場合は?
アルミの導電率は銅の約61%なので、係数を約1.64倍(単相2線で58.3程度)して計算します。本ツールは銅線前提です。
電圧降下と許容電流、どちらで太さが決まる?
両方を満たす方(太い方)です。短距離・大電流なら許容電流で、長距離・小電流なら電圧降下で決まることが多く、100Vの回路は電圧降下で決まりがちです。
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本ツールは内線規程(JEAC 8001)の簡略式と許容値に基づく概算です。実際の設計は許容電流・温度補正・力率・電動機の始動電流などを考慮し、電気主任技術者・設計者の判断でご確認ください。